第 13 回組込み適塾開講にあたり

新型コロナウイルスの影響で中止となりました第13回組込み適塾入塾式に代えまして、後援・共催機関の代表の方々ならびに塾長から開講にあたってのメッセージをいただいておりますので、ご紹介させていただきます。


経済産業省 近畿経済産業局 地域経済部 次長 内海 美保 様

 5月25日には緊急事態宣言が全国において解除され、新たな日常を取り戻し、社会経済活動も徐々に再開し、新たなステージに向かっています。
政府では、2020年第2次補正予算において、地域の医療提供体制や企業の財務基盤の強化などを盛り込み、社会経済活動を再び成長軌道に乗せる取組を進めていきます。
 現在のデジタル化社会において、「組込み技術」は、日本が誇る高付加価値製品に欠かせない技術であり、また我が国が目指すべき「Society5.0」に必要なイノベーションを支える、中核技術であります。
受講生の皆様におかれましては、価値創造や安心安全を実現する高度な組込み技術・スキルを研鑽され、職場や会社において、その技術・スキルを存分に発揮し、次世代を担う、日本の組込み産業を牽引される技術者として活躍されることをご期待申しております。
 


産業技術総合研究所 関西センター 所長 角口 勝彦 様

 世界経済の深刻な停滞をもたらしている新型コロナウィルス感染症の流行は、一方で結果的に地球温暖化の一時的緩和に繋がっているという報告があります。自然界には、環境に十分配慮せず成長ばかり追求する人類から自身を守るメカニズムがあるように思えてなりません。持続可能性を確保し、自然と協調して発展する人間社会の実現が、強く希求されています。
 組込み技術を高度に活用したサイバー・フィジカルシステムが、その社会におけるキー・テクノロジーであることは論を待ちません。今回オンラインで受講される皆様、充実したカリキュラムの下、新たな未来の形成に向けた強力なツールとしての組込み関連技術を習得され、大きく飛躍して下さい。
そして受講生の皆様が相集い、絆を深められる日が、一日も早く訪れることを願っております。


組込み適塾 塾長 井上 克郎(大阪大学大学院 情報科学研究科 教授)

 適塾は、幕末に緒方洪庵が大阪に開設した蘭学の私塾で、塾生らが互いに切磋琢磨しあい、数多くの偉人を輩出しました。組込み適塾は、この適塾の精神に則り、組込み技術に関する数多くの講座を設け、10年以上に亘り、組込み技術のリーダーの育成に務めてまいりました。
 本年は、新型コロナ禍により、オンライン開催とすることになりました。今までのように講師や受講生が一箇所に集まりワイワイすることはできなくなりましたが、大阪や他の会場に移動する必要もなくなり、講師の話を集中してじっくり聞くことができます。いろいろ考え、講師に気軽に質問をしてみてください。きっと講師との距離がぐっと縮まり、より理解が深まることと思います。
 今回の受講によって、組込み技術者としての基礎から先端技術までを身に付け、職場や会社を力強く牽引できるリーダーとなられることを期待いたします。

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