第12回組込み適塾

  • A01-05
自動走行時代の車載システムアジャイルアーキテクチャ

講義日時:2019年8月20日(火)9:30〜17:30

講義概要

開発プロジェクトは大規模複雑化の様相が進んでいる。車載組み込みコンピユータ開発30年の変化を整理し、 自動走行時代に突入した現場の課題を解説、必要な組込み技術と対応を考える。企画から製品開発と対応する実装プロセスや技術はどう変化し、どうなっているのか、安心/安全/セキュリテイ/可用性/説明責任/社会受容性 = 総合信頼性デペンダビリテイに絡め、高信頼でアジャイルな高速開発が求められている世界状況、対応技術、注意点を考える。考え方の違いに触れ、欧米で急激に浸透しているデザイン思考 FastWork も体験してみる。

講師

所属
一般社団法人 デイペンダビリテイ技術推進協会自動車応用部会
講師名
鈴村延保
1977年よりアイシン精機にて安全制御コンピユータ量産化に従事。4ビットマイコンの時代から自動変速機、アクテイブ・サスペンション,ABS, ESCのコンンピユータ、関連ハード、IC設計、実装の開発・製品化に従事。 その後ソフトウェア開発専門企業アイシン・コムクルーズに移り、開発比重の高くなったソフトウェア課題に取り組む。 機能安全は、その延長で取組み、現在はクリチカル システムの高速効率的開発対応が関心事。 2008年より 6年間機能安全 ISO26262規格審議委員。 2014年から 2年間 NEDO新技術調査委員。 ”高品質な高速効率開発を現場第1優先課題”と捉え、関係者と協議を続け DEOS協会/自動車応用部会を発足、現在に至る。

講義内容

  • 多種な思考方法が求められている。現代に必要なゴール思考、デザイン思考とは?この機会に考え実践する 。
  • 機能安全、モデルベース開発、デザイン思考 の台頭は時代の流れ。全てに流れるリスクベース思考を考える。
  • 自動走行技術の基本リスクポテンシャルの事例とSOTIF、社会受容性。
  • 良い商品設計に必要な安全分析/脅威分析の実践が広く求められている。これもリスク分析。理解し体験しよう。
  • 自動走行時代を俯瞰し何が求められているか?
  • 自動車制御の特徴/キーワード、自動車制御と、IT 分野制御の違い。
  • 自動車分野の組込みソフトを取り巻く環境は、10年ごとのパラダイムシフトの連続、それは何で根源は何か?
  • シリコン革命の認識。車両、システム、ECU全開発がソフトウェア指向へ。
  • 高信頼で高速で効率的開発(アジャイル)は不可欠。何がポイントか?
  • ソフトウェア工学,アーキテクチャ工学,システム工学の形成、さらに Socio Systems Engineeringの形成 
  • システム/アーキテクチャレベル(上流や、早い段階)での設計、検証の重要性。
  • V&V (IV&V) とは? V&V の延長 V&V&Vのプロダクトライン開発、さらに派生開発、アジャイルの関係は? 
  • 全体効率の考えがますます必要。 設計でも検証でも基本的に重要な三つのP: P&P&P の領域
  • 支援するツールの重要性: ALM、PLM、ソーシャル開発、アジャイルALMとは?
  • GitHub(Lab)、JIRAの使い方、ベストプラクテイス事例。 ネットワーク化、ソーシャル化で今後必要とされるスキル。

受講要件

【受講要件】
プロジェクトリーダ,設計,テスト,レビューなど開発全般に従事されている方 (3年以上の経験者で未受講の方、または将来技術動向に関心のある方)。自動車を事例としていますが、組み込み全般に応用できるよう汎用化しています。
【事前学習のポイント】
講義に関する下記参考文献は講義者による文献で、事前に目を通すことをお勧めします

事前学習教材

  • 【 教科書 】  講義2週間前に電子ファイル送付(事前学習を推奨)

講義に関連する解説記事・参考文献・図書等