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組込みソフトウェア構築技法J01-02

講義概要

講義日程:2016年7月20日(1日間)

現実物理世界との相互作用により,リアルタイム性(制約時間以内に処理結果を返すこと)を持つことが組込みシステムの大きな特徴である.それを可能にするための組込みソフトウェアの開発における有用な技法およびその時に関連するマイコンシステムに関して解説する。

講師 大阪電気通信大学 南角 茂樹

1982年から三菱電機(株)名古屋製作所,産業システム研究所,先端技術総合研究所などにて,組込みシステムの開発,研究に従事するとともに,三菱電機グループ全体の組込みシステム教育全般にも寄与。2006年より大阪電気通信大学大学院コンピュータサイエンス専攻にて組込みシステム、組込みリアルタイムOS ,並列並行処理の排他制御の研究教育に従事。組込みシステムの研究で博士(工学)の学位を九州大学大学院システム情報科学府で修得。現在大阪電気通信大学教授,就職部長


講義内容

業務系システムがスループットを要求されるのに対して,組込みシステムは現実世界の予測できない様々な変化に対するリアルタイム性(処理結果が制約時間以内に返されること)が要求される。特にリソースが限られる組込みシステムにおいて要求を実現するためには業務系システムとは異なる様々な知識,技術が求められる。 本講義では,業務系ソフトウェアとの差異にも言及しながら,組込みシステムの中心となるマイコンシステムおよび組込みシステムの特に実装を中心に注意点に関して解説する。 さらに,組込みシステムが現実の物理的な変化に対応して動作するためには,並行処理(Concurrent Processing)が重要であり,並行処理に必須の排他制御に関しても解説する。

【講義内容】

  1. マイクロコンピュータのアーキテクチャ
  2. I/O,メモリマップ
  3. 割込み,ポーリング,スピンロック
  4. C言語と機械語
  5. 組込みシステムと業務系コンピュータシステムの違い
  6. RTOS未使用の組込みシステム
  7. RTOS使用の組込みシステム
  8. 並行処理と並列処理
  9. さまざまな排他制御
  10. その他

受講要件

何らかのプログラミング経験があること,できればCまたはC++言語のプログラミング経験があること

教科書

講義2週間前に電子ファイル送付(事前学習を推奨)

講義に関連する解説記事・参考文献等

「南角先生の組込み講座 第1回~第7回」 ウィンドリバースクエア .
(http://www.windriver.com/japan/web_magazine/nankaku/column01.html)

(http://www.windriver.com/japan/web_magazine/)

  RTOS(Real-Time OS)を中心にしたトピックス

「Windows Embedded セミナーレポート 1,2」 @IT MONOist.
(http://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1001/06/news093.html)

  組込みシステムにおける割り込み処理の重要性

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